キャッチボールは野球の基本!〜ヒップファーストは作るものでなく自然の結果だよ〜

キャッチボール

こんにちは、タラさんです。
こうすればキャッチボールは上手になる!

今回は並進運動(体重移動)の中でよく言われる
「ヒップファース」について考えてみます。

並進運動の際、
「お尻から出て行きなさい」
「【くの字】の体勢を作りましょう」

よく現場で行われる指導です。
果たしてそれが・・・。

1.「ヒップファースト」は自然にできる動き 意識的に作り出すものではありません

過去の記事においても
ひじは挙げるのでなく、挙がる。
腕は振るのでなく、振れてしまう。
こんなお話をしたと思います。

今回のヒップファーストもまったく同じ考えかた。
写真等を見て形から入ると、
どうしても身体が作り出す自然の動きではなくなってしまいます。

正しい身体の使い方が
「自然なヒップファースト」を作り出すのですよ。

タラさん
タラさん

【おさらい】
並進運動(体重移動)のポイントは
1.後ろ股関節の引き込み。
2.その位置からの水平移動。
3.軸足を45°で倒す。

動き出しのきっかけは
後ろ股関節と軸足の使い方です。
ここに注意を払ってくださいね。

 

2.意識的に作り出す「ヒップファースト」の弊害

ヒップファーストを教える際
(もっというと教えなくて良い)

「お尻から前に出て行け!」

これは現場でよく耳にする指導です。

これをそのまま受け止めると
最も避けたい
身体が早く開いてしまう弊害が生まれます。

ヒップファーストの形だけ真似て
動作を起こすと

①漠然と踏み出し足側のお尻を投球方向に向けてしまいます。そうすると軸足のヒザが内側に折れてしまうのです。
これではパワーポジションが崩れた体勢ですから、
せっかくのエネルギーも逃げてしまいます。

②引き揚げた足を軸足方向に捻ってしまいます。
そうすると骨盤が後傾します。
パワーポジションは骨盤がやや前傾している状態です。

③この結果、並進運動中から身体の回転が起こり始め
ステップ足が着地したときには身体が開いた体勢になってしまいます。

タラさん
タラさん

形だけ真似しても意味がないこと理解してください。

 

3.自然とヒップファーストになる身体の使い方

タラさん
タラさん

後ろ股関節の引き込み動作
ここは
すでに理解できている前提で、
どうしたら良いかを考えてみます。

1)体幹は四角形から平行四辺形にして動かす


並進運動(体重移動)を考える際、
身体は四角形から平行四辺形にして使うのがコツです。

四角の四隅は、それぞれ左右の肩関節、左右の股関節とします。後ろの股関節から動き出し四角形の底辺が平行移動します。それに合わせて前足股関節の角でっぱり出して平行四辺形になっていきます。

このイメージがつかめれば
「ヒップファースト」が形作る「くの字」の姿勢も
理解しやすいと思います。

形だけ真似るヒップファーストは、
前足の股関節部分から出っ張る「くの字」のイメージ。

本来の「ヒップファースト」は
後ろ股関節が凹んだ「くの字」のイメージです。

自然な「(体重・重心の)移動」とは「後ろから前へ」、「上から下へ」ですよね。あくまで自然な動きにこだわってみましょう。

2)「反復横飛び」の体勢で並行移動

並進運動を別なイメージで捉えてみました。

「反復横飛び」(サイドステップ)

投球動作における並進運動は横方向への動き。
まさに「反復横飛び」がぴったりではないかと考えます。
この時の股関節の位置はまさにパワーポジション。

3)かかと加重

後ろ股関節からの並行移動のコツは
軸足のカカトに体重をのせることです。
もう少しいうと、そこから
ユニフォームの軸足側のポケットを投球方向に向ける感覚が良いでしょう

【かかと加重の感覚】をつかむには
自体重を利用したトレーニングの「空気いす」、あのトレーニングを思い出してください。

図:リハ辞典+より

パワーポジションは、ひざをつま先より前に出さないことがポイントでしたね。これは図のような姿勢を取ればつかめます。

4)簡単な体重移動の練習方法

ここで簡単な並進運動(体重移動)の感覚をつかむ練習をご紹介します。実に簡単です。

セットポジシションの姿勢をとりましょう。
両腕は身体の横で、だらんと下げてください。
ここから足を上げて一本足で立ちます。
その姿勢からボールを投げてみましょう。
動き初めのタイミングを取りやすくするために
軸足の腰、股関節を軽くポンと押してあげると良いですね。
軸足を45°の角度で倒していく
重心を上から下に落下させる。
腕は足の動きに合わせる。
どこにも力をいれずに重心の移動、体重の移動が行われ
腕がトップに自然に上がってくる感覚を覚えてください。
場合によっては、最初はグラブ・ボールも持たずに始めても良いかもしれません。

プロの選手でも、こういった練習を飽きずに繰り返して
投げるタイミングをつかんでいくのですよ。

4.まとめ

ヒップファーストを意識して作らない。
あくまで正し並進運動を行った結果として現れる体勢。

「お尻から出せ」というなら
「軸足のお尻から出せ」と言いたいところ。

タラさん
タラさん

「ヒップファースト」という言葉使わない方が良いね。

身体の使い方のコツとしては
体重移動・重心移動に伴って
身体は四角形から平行四辺形になっていく。

よく言われる「くの字」の体勢も投げ手の胸側から見たものよりも、投げ手の背中側から見て上半身と下半身で作る体勢が「くの字」かどうかをチェックしよう。

 

 

最後までお読みくださりありがとうございます。
また、次回をお楽しみに!

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