キャッチボールは野球の基本!〜スナップについて〜

キャッチボール

こんにちは、タラさんです。

ボールがうわずってしまう人いませんか。
子どもの場合はしょっちゅうですね。
最後の最後にボールに力を込めるのは指先。
指先の強さは侮れません。
よく手首のスナップを鍛えることは行いますが
指先まではあまり考えない方が多いです。
スナップも含めて見逃し易い
指先のトレーニングについて考えてみます。

1.手首の使い方は”しっぺ”を思い出そう    ぴったと叩きつけるイメージが大事

子どもの頃の遊びで「しっぺ」がありましたね。

ジャンケンして勝ったら相手の手首にしっぺをする。
よくやりましたよ。

しっぺも「痛いしっぺ」とそうでないしっぺがあります。
痛くないしっぺは手首を曲げスナップを使って叩こうとする場合です。逆に「痛いしっぺ」は、叩くというよりも2本の指を上から押さえつける感覚。一点集中でずしっと体重をかける感覚です。

これがボールを投げる時のリリースの感覚と一緒です。

リリースの瞬間は全てのエネルギーを指先に集中させることが大切です。
そのためには、決して手首を曲げない。
ヒジから手首、手のひらから指先まで、いわゆる前腕は一直線が理想です。

ボールが浮いてしまうのは手首が返りボールが空を向いた状態からリリースしてしまうからです。

投げるときのコツ
指先をボールの芯に食い込ませるように下向きの力を加えます。
リリース後は人差し指、中指の2本で親指を握り拳を作ります。こうしてできた握り拳はそのままで
投球方向に向けてパンチでボールを押し込むイメージを持ちます。

2.最後の最後にボールに力を加えるのは指の力 ここをないがしろにしないこと

リリース直前、前腕は一直線です。
そこからやや下向きの方向
ボールは指を離れて行きます。

ボール自体には遠心力がかかりますので
この下向きの力が弱いと
どうしてもボールは浮き気味になってしまうわけです。

子どもたちは身体の成長とともに筋力もついてきます。
当然それに比例して腕のスイングスピードも向上します。
ですから指の力、ここではボールを潰すような圧力と考えてください。
これも鍛えておかないとボールはどんどん浮いた球になってしまいます。

質の良いボールがリリースした時は
「ピッシ」「パチン」とボールを弾き出す音がします。
そしてボールの回転数も上がるとボールが風を切る音を出します。
こうなってくれば本物です。

3.具体的なトレーニング

あくまで指(人差し指、中指)の力そのものを鍛えることを目的としたトレーニングを紹介します。
決して握力を鍛えるのではありません。
(一部小学生には無理なものもあります)

1.板打ち

ピアノの鍵盤を叩くイメージで人差し指、中指の指先で交互に机の天板を叩く。(授業中はやらないように)

2.カウンター(1の応用)

数を数える時に使うカウンターを2つ用意して
それを両指で叩きます。
叩いた回数がチェックできるので進歩の具合が計れます。

3.指抜き

鉄アレイを用意しましょう。
(小学生はペットボトルに水を入れたものでもOK)

ボールを握るように鉄アレイの球体のどちらかを握ります。
グラブ側の手はひざにおき上体はやや前屈みになります。

その姿勢からアレイを肩へ引き上げていき
その途中で指を離しアレイを地面に落とします。
落下しているアレイを地面に落とさないように
すかさず指で掴みに行きます。
(はじめは5本の指全部を使っても構いません)

掴んだらまた肩まで引きあげ同じ動作を繰り返します。
慣れてくると
リズミカルにテンポよく行えるようになります。

最初は軽い重さから始めましょう。
力がついてくれば
少しずつ重たいアレイに変えてください。

注意事項は
アレイを自分の足の上に落とさないようにしましょう。

このトレーニングは
投手作りの名人と言われた故 稲垣人司氏(前 花咲徳栄高校監督)が選手に課していたものです。徳栄の投手たちは暇さえあればアレイを手にしていましたね。中には7キロから9キロぐらいのものを使っている選手もいましたよ。
これは相当な指の力がないとできません。

4.軍手をつけてキャッチボール

これはなかなかのアイデア練習です。
かつて慶應義塾高校の監督を務めた
上田先生から教わりました。

投げ手に軍手をします。
それでキャッチボールをするだけです。
こうすると素肌の指先の感覚が消え
ボールに力を入れる感覚もなくなります。
この状態で指に引っかかった感覚を掴む練習です。
そして、今度は、軍手をとって
ノーマルな状態でボール投げてみます。
すると直に伝わるボールの感触と指先の感覚が
体感できます。
この感覚を身体に覚え込ませます。

これを軍手2枚重ねでできるようになりたいものです。
現に練習を見せていただいた慶應の生徒たちは
軍手2枚が当たり前で練習していました。

ちなみに蛇足ですが、握力・グリップ力をつけるのに
定番のトレーニングとして
手の平でグー・パーと「結んで開いて」を行いますね。
これを慶應では軍手2枚重ねでやっていました。

私も実際に一緒にやりましたよ。
もう、すぐに前腕部がパンパンになります。
もう勘弁という感じです。お試しあれ。

 

4.まとめ

指の圧力、この力が必要です。
体力がついて腕の振りがよくなり
そのスイングスピードも上がったとしても
指の力が弱ければ結局ボールは死んでしまいます。

途中お名前を出しました
稲垣監督は生前こうおっしゃておりました。

「練習できる年数に限りがある学生は、まず指先から強化していかねばならない」

毎年好投手を育て上げた育成の名人の言葉は
よく噛みしめたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございます。

では、次回をお楽しみに!

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