キャッチボールは野球の基本 腕の使い方「テイクバック編」~SWLってなんだ?

キャッチボール

こんにちは、タラさんです。
こうすればキャッチボールは上手くなる!

米国MLBでは故障防止の観点から
腕が作り出す形(文字の形)を診る
投球フォームのチェック法があります。

「スタンダードW」
「インバート(逆)W」
「インバートL」

などと表現されています。

内容が濃いので2回に分けてを説明します。

1.テイクバック〜トップでは腕の形に注意してみよう

1)横向きに(胸側から)観察

①スターンダードW

投球フォームを横から見たとき、頭と両腕の形がWのようになっています。これを「スタンダードW」と呼んでいます。テイクバックの早い段階でトップを作るフォームです。両肩を結んだ面内(0ポジション)で前腕を起こす(地面ではなく空を向いている:コッキング)方法です。
利点は肩関節の外旋を早めに準備できるので、コッキングを早めに完了できるので、肘を高くあげやすいことです。

要はラジオ体操式のテイクバックを行うと
この動きになります。

タラさん
タラさん

このタイミングでヒジが上がっていないのでは?と思われた方もいるのでは。確かにSSEラインより低いです。でも、ご安心を。ここで低い位置にあるからからこそ、身体が正面を向くにつれヒジは勝手に上がってきます。黒田選手がアメリカでも故障しなかった要因はここ。内容を入力してください。

②逆(インバート)W字

 

「W」が逆になり「M」になっているのを「インバートW」と呼んでいます。現在の日本球界のピッチャーの主流になっています。これはヒジが肩より高い位置にくるフォームです。

テイクバックで一度肘を曲げ
前腕を地面に向けている時間が長いテイクバック
です。

近年、MLBの投球分析によると、このタイプの投手の多くに肘・肩の故障が見られ、手術する選手が多いデータがあります。大谷、田中将くん、ダルビッシュ選手はこの形で投げており、いずれも手術を受けました。

2.スタンダードWと逆W 両者の比較

ここで2つのWの形を比較してみましょう。

まずは映像でご覧ください。


次に投げる局面ごとに表にまとめてみました。

《インバートWとスタンダードWの違い》

インバートWスタンダードW
テイクバック腕から挙げるヒジから吊り上げる
両肩のライン下げる平行
前足の着地時前腕が地面を向く前腕が空を向く
腕の力の入り具合抜けている力が入っている
腕の加速ヒジを基点広背筋・肩の後ろの筋肉
上体の使い方回す上下に倒す
リリースヒジを胸の前に出すヒジは前に出さず
体幹で押し出す
エネルギーの出し方ヒジのしなり上体をテコにして使う

2つのテイクバックのやり方がありますが

簡単に行ってしまえば、
ヒジを曲げて持ち上げてくるやり方は
トップから腕のスイング、ボールリリースに至るまで
ヒジを基点に運動動作を行うため
どうしても負担がかかり
故障に繋がりやすいということです。

3.逆Wになりやすい持ち上げ式のテークバックは良くないの?

逆W=間違った方法

と断定はしない方が良いと思います。

現実、球威もスピードも
この方法で向上する場合もあります。
また、トレーニン方法の進歩
理論的な方法論の普及により
かつての経験論でなく
しっかりとした裏付けのある理屈に基づいた
正しい練習がなされるようになりました。
おかげで高校生レベルでも
140km/h台のスピードを出す投手は
ざらになってきました。
中には150km/h台を記録する
プロ顔負けの選手も出てきました。

ただハイパフォーマンスは常に故障と隣り合わせ。

アメリカでもテイクバックについては
「ラジオ体操式」から「ヒジの持ち上げ式」が
主流となりました。
しかし、故障防止、少しでも長い選手寿命を考えたときに再びラジオ体操式に戻りつつあります。

ヒジの怪我から復帰した大谷選手も
「逆W」から「スタンダードW」への
フォーム改善に取り組んでいました。

よくよく考えて見ると日本の往年の名投手たちは
ラジオ体操式のテークバックが主流でした。
エースは連投連投があたり前の時代。
それでも大きな故障もせず
たくさんの投球回数、投球数を投げていたものです。

 

当時は理にかなった身体の使い方を
「投げ込み」をすることで見つけて行ったのでしょうね。

4.まとめ

テイクバックは
ヒジを伸ばして行えば「スタンダーW」になり
ヒジを曲げれば「インバートW」になります。

前腕がコッキング(空を向く)してトップの形を作るのに

早いタイミングが前者
遅いタイミングが後者になります。

乱暴な言い方をしてしまうと
どちらが良い悪いはありません。
両方試してみて
自分にしっくりくる方法をとるのが良いでしょう。

自然の動きを身につけさせたいと思ったらならば
まずは遊び感覚で練習をやらせてみましょう。
ゲーム感覚でやらせてみましょう。

かつては、たくさん子どもの遊びがありました。
コマ回し、メンコ、ビー玉、おはじき、実はどれも野球のスキルにつながっています。残念ながら今はそういった昔ながらの遊びがめっきり姿を決しまったのは残念です。

では次のように提案してみてください。

「地面にボールを叩きつけるように身体を使ってごらん」

どのようなテイクバックをとりますか?

最後までお読みくださりありがとうございます。
では、次回をお楽しみに。

タイトルとURLをコピーしました